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特別リポート
300mmウエハー時代到来 No.1 大口径化のインパクト
コスト削減への取り組みが急務、0.18μm技術確立も課題
300mmウエハー(左)。TSMC展示室
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半導体メーカーの間に300mmウエハーでの量産開始時期の延期、さらには工場自体の着工を見送るなどの動きが広がっている。その一方で、300mmウエハー導入に向けた動きも着々と進んでいる。Seleteによる装置評価はすでに約60台にまで達しており、予定では98年度末までには試作ラインの構築が可能になる見込みだ。
300mmウエハーは、8インチ(200mm)ウエハーに対して面積が約2.25倍。当然、チップの取れ数もそれに比例して増えることになる。設備投資を一定の範囲内に抑えることができれば、チップ単価を大きく削減できる。特にDRAMに典型的な量産型で世代ごとにチップ面積が必然的に増大する製品でメリットが大きい。
当初計画では、99年後半から2000年前半には量産が開始される予定であったが、半導体メーカーはメモリー市況の低迷から収益が大幅に悪化、設備投資の削減に走っており、300mmウエハーどころではないという空気が漂う。現在は投資マインドが完全に冷え込んでおり、いつになったら立ち上がるのかとの苛立ちの声が装置・材料メーカーから聞こえてくる。
装置メーカーにしてみれば、数十億円にも達する開発コストが回収できない状況に、市況低迷による業績悪化がさらに追い打ちをかける。
300mmウエハーラインの量産延期は装置・材料メーカーに開発負担を強いるとともに、装置開発自体の遅れを招きかねず、延いては半導体メーカーサイドの評価、試作を遅らせる結果を導く。完全な悪循環に陥りそうな気配だ。
300mmウエハー導入の最大のモチベーションは、何といっても「コスト削減」だ。一般的には、300mmに大口径化することでチップコストを2〜3割削減できるといわれ、半導体メーカーにとっては大きな魅力を持つ。しかし、実際にそこまでコスト削減が達成できるのか見極めがつかないのが現状だ。というよりも、2割のコスト削減では旨味がなく、3割以上の削減を実現できる見通しが立たないからこそ着手できないというのが実情だ。
ある半導体メーカーはコスト削減目標を四割に設定して量産準備に取り組んでいる。そのために越えるべきハードルはまだ高い。最大の課題は、装置コストの削減だという。半導体メーカーは目標として8インチ対応装置の1.2倍までの価格設定を装置メーカーサイドに要求している。
もう一つの大きな課題は、0.18μmプロセス技術の確立。これは半導体メーカーの課題であるが、リソグラフィーをはじめ装置が整っているとはいいがたい。そこで大口径化を先行させるか、微細化を先に進めるかという選択を半導体メーカーは迫られてもいる。300mmウエハーへの移行は、大口径化に加え、微細化に伴うコストが上乗せになることを意味する。
コスト削減と同時にプロセスや工場が大きく変わる可能性もあり、300mm化のインパクトは広範にわたる。今回の連載企画では、その現状がどうなっているのか、いつ動き出すのかなど300mmウエハーを取り巻く状況と今後の展望をリポートしたい。
(本紙特別取材班)
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