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次世代電子回路を支えるプリント回路業界 98年度の展望を探る No.19
太洋工業(株) 代表取締役専務 細江 美則氏
フレキにシフトし今期40億円目指す
検査機で米、欧市場の開拓を本格化
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−−業績はいかがですか。
細江 97年12月期は全社ベースで前年比約14%増の36億1600万円を売り上げた。非電子部門はここ数年減り続けて今回も12%減の8億400万円となったが、電子部門は前年に引き続き24.4%増の28億1200万円と大幅に売り上げを伸ばすことができた。
−−電子部門の内訳は。
細江 プリント基板13億4100万円、検査機12億1100万円、その他2億6000万円だ。プリント基板はフレキにシフトしており、数量ベースでフレキ80%、硬質20%となった。フレキは片面70%、両面30%だ。この2年間でCAD、フォトマスク製造装置などフレキの前工程の設備を充実する一方、営業面の強化にも取り組んできた効果が、昨夏以降、如実に表われてきた。
−−フレキは試作がメーンですね。
細江 セットメーカーからの直接受注とフレキ専業メーカーからの試作依頼があるが、当社のラインは基本的に試作対応ラインであり、あくまで試作がメーンだ。したがって専業大手をキャッチアップする考えはないが、試作点数を将来さらに増やしてフレキを伸ばしていきたいと考えている。
−−硬質板はどうですか。
細江 硬質板は片面20%、両面60%、多層20%だ。社内の検査機向けに六層が増えているが、4層、6層は外注で、片面と両面を自社生産している。先行大手メーカーがひしめいていることと設備投資もフレキを主体に進めているので、実際のところ硬質板は拡大しにくい状況にある。プリント基板については、フレキの成長にかかっていると言ってよい。
−−フレキの将来性は。
細江 新しい用途の開拓も進み、業界全体でも年々伸びているが、製品の差別化、高機能化のピッチが速まるほどにフレキの試作需要も増えていく。小型軽量化、デザイン変更などサイクルの速い移動体通信端末もフレキを使用しているし、DSC向けの中規模量産の依頼も来ている。量産ロットが多少減ることがあっても、様々な製品ニーズに対応する試作は逆に増えていくのではないか。
−−検査機は。
細江 民生機器主力で基板メーカーの現地化の進む東南アジアは日本のマーケットとほぼ一体的に捉えている。当社としては今後、台湾を含む欧米をターゲットとして海外市場の開拓を本格化していく考えだ。昨春には、米国テステル・システム社(カリフォリニア州)と販売代理店契約を結び、ロサンゼルス空港に近いコロナ市にショールームも開設した。
−−海外市場開拓の布石ですね。
細江 米、欧でも日系を含む電子、通信機器メーカーが増えたことなどにより、基板の高精細化、ファインパターン化が進んできた。だが、従来のユニバーサルタイプでは極小ピッチに対応しにくい難点がある。その点、当社の検査機は治具を設定する費用は掛かるが、極小ピッチに対応しやすい。ファイン化が急ピッチで進む今こそ、米、欧、台湾市場を開拓するチャンスだ。
−−検査機に対するニーズも多様化していますが。
細江 太洋工業としては、基本的に治具を使う通電検査機をメーンとしつつ、並行して目視検査装置、フライングプローブにも力を入れていく。自社開発と共同開発の二本柱だ。BSL社の輸入代理店としての兼松エレクトロニクスおよびTTI社(米国)との関係を一層強化し、基板検査機の市場すべてをカバーしていく方針だ。周辺分野の検査機の開発も進め、逐次上市していきたい。
−−設備投資は。
細江 当面、やはりフレキを主体に進めていく。CADやフォトマスク関係をさらに充実。スループットの低い機械を複数に増やす一方、設備の内製化にも取り組んでトータルバランスのとれたラインの構築を目指す。検査機は売れなければゼロだが、フレキは加工業なので安定した収益を得ることができる。
−−98年12月期は。
細江 フレキの売り上げを月1億円超として基板で15億円売り上げたい。今期は40億円を目標とし、基板15億円、検査機15億円、写真製版関係その他10億円という内訳を想定している。バッチ処理のフレキの試作は機械の稼働率を上げることが重要で、当面は土日出勤で対応するが、短納期化を推進するためにも将来、二直体制に持っていく。“フレキ試作の太洋工業”として知名度を高めていきたい。
(聞き手・本紙編集部) |
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