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松下電子工業、中空構造の層間絶縁膜を使用した新高速配線方式を開発〜配線に起因する遅延を40%に低減


松下電子工業(株)(大阪府高槻市幸町1-1、Tel.0726-82-5521)は、信号の配線に起因した遅延を従来の40%に低減できる中空構造を有し、次世代超LSIの高速・低消費電力化を実現可能とする多層配線方式の開発に成功したと発表した。
 中空構造とは、被覆率の低いプラズマCVD膜を利用して、配線間隙に絶縁膜を埋め込まないで中空部分を作る構造のこと。一般には配線間隙に絶縁膜が埋め込まれる。
  新方式は、この中空構造の多層絶縁膜を層間絶縁膜として形成する技術、および配線構造自体を圧膜化し、配線間隙の高アスペクト化(配線間隙の幅と配線の高さの比を高めること)を行なう技術、自己整合によるビア形成技術を中核にして構成されている。
 この方式の特徴は、まず、配線間の実質比誘電率を大幅に低減できることにある。0.3μmの配線間隙では1.8を達成している(従来比約40%)。これにより配線の信号伝達速度が従来の2倍となる。
 また、中空部分の高さ制御により、上層配線の断線不良を改善している。これは中空部分の高さを500nm以下とし、CMP後の中空部分の露出をなくすことが可能となったため実現できた。
 さらに、ビア形成に自己整合技術を使用することにより、ビアと配線の合せずれによる接続不良を解消している。
 
現在、多層配線技術は、高速・低消費電力用超LSIのキーテクノロジーとなっている。
 超LSIの微細化にともないトランジスターの速度が向上、相対的に配線のもつRC遅延が信号処理時間の大半を占めるようになっている。このため、RC遅延を低減する手段として配線間容量を低減することが必要となる。今までに、比誘電率の小さい(2.5以下)層間絶縁膜の開発や、中空構造の層間絶縁膜を使用した配線技術が提案されてきたが、実用化には至ってなかった。
 新技術は従来とほぼ同様のプロセスで、新規の装置導入が不要であり、実用化が容易なのも大きな特徴となっている。現在、国内三件、海外1件の特許を出願中。
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