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SOIウエハー市場、本格需要期が到来
デバイスメーカー各社、新製品を発表へ
SOITEC社、アイビス社など増産対応着々

 

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SOITEC社のSOIウエハー


 SOI(Silicon On Insulator)ウエハー市場が離陸する。デバイスの高集積化に伴って、低消費電力化や高速動作特性の向上が課題となっているが、この切り札として同ウエハーが以前から注目されてきた。現在、実用化され確立された製法としては、基板貼り合わせ技術とSIMOX(Separation by Implanted Oxygen)技術が最有力だ。具体的に同ウエハーを使ったデバイスとしては三菱電機がDRAMやASICといったCMOS製品開発で先行している。これに対して基板供給サイドは大手のSOITEC(フランス)をはじめ、アイビス(Ibis Technology Corporation、米国マサチュセッツ州)などが供給能力を拡大しつつある。また日本メーカーでもキヤノン(東京)が試作ラインを本格稼働させ、先行各社を猛追している。
 このSOI基板を使ったデバイスは特に米国ではIBM社がメーンフレームなどに搭載するためのCPUでの実用化を目指している。また欧米メーカーはCMOSのパワーIC(数百ボルト対応)で先行しており、日本国内では民生市場向けのCMOSICの実用化が同ウエハー市場拡大の鍵を握っている。日本のICメーカーではセイコーエプソンが時計用のIC(0.5ボルト動作)で近く量産化を検討している。東芝も既にIGBTなどのインテリジェントパワーICなどでの実用化を目指すなど活発な研究開発が目立つ。こうしたデバイスメーカー側の要求に応えてウエハー基板供給サイドも供給能力の拡大を図っている。
 SOITEC社は薄膜技術を使った貼り合わせ法では「UNIBOND」という名称で拡販中だ。昨年もフランスで新ラインを増設したのに加え、提携先の信越半導体の新ラインも併せて3ラインを追加(年間30万枚/8インチ換算)、99年中には合計6ライン体制(同50万枚/8インチ換算)を構築、世界ナンバーワンの座を確固たるものにする。携帯電話機などに代表される移動体通信機市場の拡大は当面続くとしており、同社のウエハーを使った低消費電力のデバイスは今後とも大きな市場を形成すると見込んでいる。
 アイビス社はSIMOX基板で先行する。製造装置のイオン注入装置を今年、米国IBM社に3台納入するほか、本社工場でも3台稼働している。また技術提携先の三菱マテリアルシリコンなどでラインが本格稼働するため、同グループの基板供給能力は年間10万枚強(8インチウエハー換算)に達する見通しだ。
 キヤノンは97年7月から6インチならびに8インチウエハーサイズの製品「ELTRAN」を出荷している。現状の出荷レベルは100〜200枚/月産といったところだ。能力は年間2万枚が可能。同製品はP型シリコン基板をHF系の溶液中にさらし、表面にポーラス・シリコン層を形成する。その上にエピタキシャル成長を行うのが特徴で、通常の貼り合わせ技術と同じく、平面研削して、仕上げは下地のエピタキシャル層を残したまま選択的にポーラス・シリコン層を除去するもの。生産は同社の平塚事業所内で行っている。50mmから数μmまでの薄膜を自由にコントロールしながら形成でき、パワーデバイスやCMOSデバイスでの採用拡大を狙う。韓国の現代電子などが同ウエハーを使ってメモリー開発を進めている。ギガ世代のメモリーでの実用化を目指す。年末までに12インチウエハーも出荷する計画。

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