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"大転換期" の半導体商社業界
半導体売り上げ1000億円突破は4社に
大手への集中さらに進む
業界再編は必至
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97年度の大手半導体商社の半導体売り上げをみると、三信電気が業界トップを維持、これを日立セミコンデバイス、東芝デバイス、富士通デバイス、リョーサンが追う形でトップファイブを形成している。半導体売り上げで1000億円を突破したのは上位4社で、リョーサンは若干ながら下回ったが、大手への集中傾向がさらに進んでいる。業績面では、97年度に増して98年度は厳しい状況が続いており、大手と中小の格差はさまざまな面でさらに広がってくるだろう。国内半導体マーケットが縮小傾向にある中、半導体メーカーは販売の効率化を目指し直系販社を中心に半導体商社の選別に入っている。今後予想されるシステムLSIへの技術サポート、グローバル化など課題も多く、これらに対応できる半導体商社は限られてくるだろう。海外の大手ディストリビューターの日本上陸作戦も重なり、生き残りを賭けた大きな業界再編の動きは必死の情勢だ。
半導体売り上げでトップファイブを追撃しているのが菱洋エレクトロ、丸文、東京エレクトロンデバイス、菱電商事、佐鳥電機でトップグループを形成している。九七年度は、特に年度後半からのメモリー不況の影響が半導体商社の業績に暗い影を落とした。比較的堅調だったマイコンやロジックの伸びがあってもDRAMのプライスダウンをカバー仕切れず、半導体売り上げで前年度割れとなったところも多かった。
しかし、この半導体不況下でも東芝デバイス、富士通デバイスなどは好調に半導体売り上げを伸ばしており、最近の業界の特徴であるが半導体メーカーの直系を中心にした大手への集中傾向がさらに進んでいる結果だと判断できる。上位10社の半導体売り上げ合計は9000億円台に達しており、大手への集中・寡占化がますます進んでいる。
日本の大手半導体メーカーの系列別でみると、NECは上位4社で商社ルートによる国内外販市場の80%以上を占めるほか、東芝は東芝デバイスに、日立製作所は日立セミコンデバイスに、富士通も富士通デバイスに一極集中の傾向がみられる。三菱電機も菱洋エレクトロを中心に集中化の傾向に変わりはないが、97年に設立した直系の三菱電機セミコンダクタシステムが今後の同社の半導体流通で鍵を握ることになるのは確かだ。
98年度の経営環境はさらに悪化しており、各社とも下期期待で比較的固めの計画を立てているが、夏場を過ぎてもなかなか回復の兆しは見えず、計画の下方修正の可能性が大きい。縮小傾向の国内市場に加え、固定費の負担増、マージン率の低下、そしてアジアの経済危機などが経営環境の厳しさに追い打ちをかけており、生き残りを賭けた業界再編が一気に動く可能性が出てきた。
売り上げ拡大に向けたポイントは、(1)国内市場の縮小に対応した海外展開、(2)半導体だけでなく電子部品やディスプレーなど取り扱い商品の拡大、(3)システムLSIへの対応−などが考えられるが、先行投資が必要で体力勝負になっている。その結果、大手と中小の格差はますます拡大、大手への集中化と同時に中小を中心にした業界再編が進むだろう。
日本における業界再編はこれまで、資本関係にある企業同士などいわば限定されたグループ内での動きが中心であったが、豊富な資金力をバックに世界展開を積極的に進めている欧米のディストリビューターが日本進出を虎視眈々と狙っており新たな業界再編の台風の目と考えられる。
日本の半導体流通は独特の商習慣で鎖国状態にあったが、VEBA/MEMECグループが大倉エレクトロニクスを買収する形で日本進出を果すなど欧米の大手ディストリビューターは新たな動きをみせている。従来の特殊な商習慣にアグラをかいたビジネスが通用しない、真のグローバル化の流れが押し寄せてきており、日本の半導体商社はこれまでになかった難しい局面に入っている。明確なビジネス戦略と思い切った決断が求められている。
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