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液晶材料各社が設備拡張
モニター/中小型用準備、反強誘電材料も出現
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メルクのドイツ本社工場
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液晶材料メーカーが工場拡張に乗り出した。LCD市場拡大に呼応するもので、大型モニター市場と、新規用途開発による中小型LCDの拡大に期待が高まっている。最大用途のノートPC用大型LCDは、参入企業が多く、採算性を疑問視する声も強いが、98年春頃から、LCD各社がフル生産を復活させている。
液晶材料の年間消費量は34〜35t(97年度)で、LCDに0.数gしか注入せず、規模的には地味な材料であるが、文字通り液晶ディスプレーの根幹となる材料である。設備は原料となる化合物工場と、それらをミクスチャーして液晶材料に仕上げる混合工場に分かれる。
メルクはドイツ本社工場と日本で設備能力を2倍に拡大する。ドイツのダルムシュタットにある本社工場は、液晶原料のほか医薬品原料、スペシャルファインケミカル、他の化学物質まで含めた化学品全体を製造する複合拠点で、液晶原料を含めた化学品全体の製造を拡大するもの。
同社は、また神奈川県厚木市近郊にある混合拠点でも、工場増築に着手した。増築によって能力を2倍の20t/年へ引き上げ、完成は12月末を予定。メルクはIPS、VAモードなど新技術開発では抜きん出ている。
チッソは熊本県水俣市で化合物工場増設を計画している。施設規模は明らかでないが、年間生産能力を2倍の40tとし、98〜99年に建設する。また97年5月には混合専用工場を、千葉県市原市のチッソ石油化学(株)五井製造所内で稼働させており、2010年までの需要に応じられる。現状では30t/年まで混合可能で、フルに設備を入れれば、2倍の60tが供給可能となる。
三菱ガス化学は反強誘電性・液晶材料への本格参入を表明しており、東京工場(金町)内に製造・研究一体型の量産設備建設を開始した。世界初の反誘電性材料の量産拠点となるもので、年間数十トンの供給能力、99年5月に完成を目指している。
TNに強い旭電化工業は、三重工場の設備能力を60%増強、99年春には月産800?体制とする。そのため五億円規模を投じ、コンポーネント製造装置を同工場に導入中である。
STNトップシェアのロディックは、伊奈工場(埼玉県)で年間10〜20tを生産しており、増産投資を検討している。早ければ九九年初頭に計画概要が固まる。
液晶材料市場はLCDの1%を構成すると言われ、規模は金額で97年度100億円、98年度は120億円弱が予想される。企業間の特許競争が熾烈で、化合物の相互供給関係も存在するため、シェアを一概に算出することは難かしいが、最終出荷ベースで単純にみると、メルクとチッソが世界シェアの三十数%ずつ合わせて70%強を占め、ロディックと旭電化工業のほか、チンホワなど中国の3社が残りのシェアを分けると言われている。
TFT向けではチッソが60%、メルクが30〜40%、ロディックが数%。STN向けではロディックが70%、チッソが20%、メルクが10%。TNではメルク、中国のチンホワ、旭電化が市場の多くを三等分しているそうだ。
LCDメーカーは、97年度に第3期投資が終了したばかりで、98年度の設備投資は一息ついているが、これまでの経験則ではLCDは2年周期で好不況を繰り返しているので、99年には市況が完全復活すると関係者は予想している。
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