米国ウォールストリートジャーナル紙は、「英国スコットランドで、半導体チップ製造工場において有毒な化学薬品の漏出で人体に与える影響が問題になっており、特に古い施設ほどその安全性が問われている」と報じた。
10月6日付同紙によると、スコットランドにあるナショナルセミコンダクター(NS)社のグリーノック工場で働いていた女性の間で、子宮ガンや流産といった症例が相次いでおり、その原因として半導体チップ製造設備から漏出した有毒な化学薬品に長期間さらされたことが挙げられているという。同工場は1970年代初頭に建設された古い施設。このような問題を抱えているのはNS社だけではなく、モトローラ、IBM、シーゲートテクノロジーの各スコットランド工場でも似たような問題が起こっている。
いまのところこれらの間の相関性は認められておらず、半導体メーカーは自らの工場の安全性を主張しているが、半導体工場で働く人々の間にこのような症例が多いのも事実であり、真相の解明が急がれている。
一般に、半導体製造工場では500〜1000種類の化学薬品が使用されるが、その中にはひ素やベンゼン、クロミウムといった発癌物質として知られるものも含まれている。これら有害物質から人体を保護するための設備は十分ではなく、空気中から化学薬品を完全に取り除くようなシステムは確立されていない。また、現在使われている薬品の中にはモニターできないものも含まれており、こうした特徴は古い施設であるほど顕著であるという。
このように、目まぐるしい技術の進歩に安全管理体制の整備が追い付いていないのが現状であり、今後の改善が急務といえよう、と同紙は警鐘を鳴らしている。
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