住友電気工業(株)(大阪市中央区北浜4-5-33、Tel.06-220-4141)は、波長多重光伝送システム用の光源として、世界で初めてファイバーグレーディングを共振器として用いた1.5μm帯のレーザーダイオードの開発に成功した。これにより、高速での直接変調が可能となり、従来の4倍の伝送容量を持つ波長多重光伝送装置が実現可能となった。
現在、インターネットやイントラネットの急速な普及などにより通信需要が増大し、光ファイバー網のより一層の高速化・大容量化が求められている。波長多重光伝送技術は、従来の光ファイバー網を用いながら伝送容量を飛躍的に増やすことが可能な技術として普及し始めているが、光源となるレーザーの発振波長間隔を狭くすることが伝送容量を増大させる上で重要な技術課題となっている。
波長多重光伝送の光源としては、分布帰還(DFB)型レーザーダイオードと外部変調器の組み合わせか、電界吸収型変調器を集積したDFBレーザーダイオードが用いられているが、これらはチップ温度や駆動電流のわずかな変化により発振波長が変動するという問題があるため、波長間隔としては100GHz間隔が実用上の限界となっていた。
また、従来のファイバーグレーディングを共振器として用いたレーザーダイオードは安定性はあるが、外部共振器型と呼ばれる光の往復距離の長い構造になるため、高速での直接変調が難しいという欠点もあった。
同社は今回、新規に光学系・微小調芯機構の開発を行い、高速での直接変調が可能となったレーザーダイオードを開発した。通常のシングルモードファイバー(ゼロ分散波長1.3μm)を用いて同製品による伝送実験を行ったところ、410?の伝送後でも最小受信感度の劣化がほとんどみられなかった。また、変調時の波長の広がり、温度、駆動電流に対する安定性にも優れており、さらに25GHzという従来の約4分の1の波長間隔となっている。
これらの研究成果は、引き続き製品化に向けた開発が進められ、99年4月には製品化される予定である。

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