トヨタ自動車(株)の「物流エンジニアリング部」(名古屋市東区泉1-23-22、Tel.052-952-4356)が、FPD用途のクリーン搬送システム商品として今年7月から市場投入した「ラックソータークリーン」、「モービルソータークリーン」の2機種が注目されている。
FPD事業をはじめとするクリーンルーム内での物流合理化に対する需要が拡大しているなかで、トヨタ自動車もこれまでの技術を派生させ、クリーン搬送システム市場に本格参入することになった。
同社は必要な物を必要な時に必要なだけ生産・供給するトヨタの生産物流方式をベースにトータルでの効率的な運用・仕組みづくりを重視したエンジニアリングと先進のハード・ソフトで直接、提案販売を実施する。
特に構想段階からシミュレーション技術を活用し、複数共用工程の絡む複雑な運用のもとでの搬送能力検定を行ない最適なレイアウトやシステム運用を提案し、稼働率100%を目指したエンジニアリングコンセプトが大きな反響を呼んでいる。商品の開発製造は豊田自動織機製作所が担当する。
「ラックソータークリーン」の主な特徴は、▽非接触給電の採用により給電部からの発塵をシャットアウト▽シャフト内が負圧となる独自構造のFFUモジュールは均一で安定したクリーン度維持とともにシールレス工法によるケミカル汚染対策と施工時間の大幅低減(従来比1/2)など。
「モービルソータークリーン」は、▽非接触給電の採用により給電部からの発塵をシャットアウト▽軌道ユニットを床面レベル以下に収めることにより搬送エリアの障害物を無くしPGYとの共存も可能▽ACサーボモータによる高い走行停止精度と独自のシャッター構造を持つ移載装置により移載時間を大幅短縮など。
この2機種の要素技術は画期的な“非接触給電方式”にある。同方式は高周波電流を給電線に流し、給電部に取り付けられたピックアップコイルにより電磁誘導の原理から電気エネルギーを非接触で取り出すもの。また、走行台車との通信データ送受信を非接触給電ケーブルを用いて行なう“重畳通信方式”をループ走行モービルソーターに採用しているほか、地上制台車コントローラーによる最適配車制御と台車車間距離制御により高い搬送効率を実現した“モービルソーター多数台高効率運行制御”も独自な技術である。
第1弾は99年春操業予定のソニーと豊田自動織機製作所の共同出資新会社「エスティ・エルシーディ(株)」への納入が決定している。
トップページに戻る
|