LCD用CF(カラーフィルター)製造各社は、600〜650mm×750mmの第3.5世代サイズと言われるマザーガラスに対応した設備を相次ぎ稼働、12月には東レとアドバンスト・カラーテック(三菱化学と旭硝子合弁)が、新工場を稼働させる。凸版印刷と大日本印刷も3.5世代の新ラインを99年春から夏にかけて導入する。キヤノンも新棟を建設した。
CF市場は、12インチLCD用需要が復活し、持ち運び用ノートPCで最終サイズとなる13インチ用需要が始動、さらに14〜15インチ以上のLCDモニター需要が本格化している。また台湾のLCD企業も99年半ば以降に本格始動し、これに合わせてCF需要が拡大する。
最大手の凸版印刷は、新潟第2工場内の空きスペースへ、620×750mm基板サイズに対応する装置を99年春に導入、夏に立ち上げる。同社はスペーサー付きCF、ニューメタルBM、反射型LCD用CFを開発しており、これらの新技術も新ラインに反映させる。さらに滋賀工場内では、月産5000枚の1m角基板対応の試作ラインも導入。
大日本印刷は、大利根工場(埼玉県)内に、新しく建設した建屋に3.5世代サイズの新ラインを導入、99年春に稼働させる。650×750mm級基板に対応できる設備で、改良を加えれば、さらに大きくできる。大利根工場はこれで敷地が一杯となるため、次世代工場を建設する際は、別の場所を手配することになる。
東レは滋賀県大津市に第2工場が完成し、620×750mmマザーガラスを月間6万枚投入能力で、12月に生産開始する。新工場稼働により、凸版印刷に次ぐ業界2位の生産体制を整えることになる。投資額は100億〜150億円。しかし99年春に大日本印刷の新ラインが稼働すれば、再度大日本が2位を奪還する。
三菱化学と旭硝子の合弁による「アドバンスト・カラーテック」も三菱化学の黒崎事業所(北九州市)で、650×750mmガラスに対応する工場を12月に稼働させる。月間4万枚能力で開始、2000年春には同5万枚に引き上げる。さらに2棟目建設も構想しており、2000年末完成を視野に進める。2階建て延べ1万2000m2で、1棟目と同規模建屋の見込み。
キヤノンは、インクジェットプリンター技術を応用したBJ(バブルジェット)方式のCF新棟を埼玉県本庄市で建設しており、建屋は完成、ガラス基板サイズは、550×650mm以上の3.5世代を想定、月産6万シートの能力。装置搬入後、1999年後半から本格量産開始する。
富士写真フイルムはCFの外販をしないが、転写方式による内製システムをLCD企業に提供している。フイルムシートを増産するため、富士宮工場(静岡県)を夏に1棟増築した。供給能力は2倍になった。
CFの外販市場では、凸版印刷が市場の半分強の50〜60%を占め、大日本印刷と東レが2番手規模で追っている。
CF市場にはこのほかSTI社(住友化学と伊藤忠、東洋紙業の3社合弁)、ミクロ技研、鳥取三洋、京セラ、日本ペイント、光村印刷、共同印刷、アンデス電気が参入している。IBMも内製以外に、外販に挑戦している。
LCD企業では日立製作所と富士通がCFをほぼ100%自社内製造し、シャープはSTN用を、ソニーも一部を内製している。
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