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480億ドルに達する世界のMEMS市場

 2010年には950億ドルに
 国内は製品差別化で新規市場開拓

 フランスの市場調査・コンサルタント会社であるYole Developpmentによると、世界のMEMS市場(MEMSを利用したシステムを合わせた市場)は、2005年時点で480億ドルに達したと発表した。今後も安定的な成長を見せていき、2010年には950億ドルを超えると試算する。日本国内の市場も着実に成長を遂げると予測するが、それを実現するには、製品の差別化による新規市場の開拓が重要だとも指摘する。
 MEMS市場のコアとなるMEMSデバイスの市場は、05年時点で53億ドルであり、2010年までには99億ドルに達する見込みだ。これは複合年間成長率(CAGR)で13%の増加で、家電製品などの民生市場の伸びによるところが大きい。特にMEMSデバイスの代表格である加速度センサーは従来からの車載市場に加えて、民生用途での需要が非常に拡大しており、デバイス各社でも増産体制の確立を急いでいる。また、水晶製品が担ってきた発振器、振動子といった分野もMEMSで代替できるような画期的な製品が米SiTime社を筆頭にリリースされている。
 装置・材料市場については、05年時点で10億ドルに達しており、2010年にはCAGRベースでMEMS用材料が15%、MEMS用製造装置が6%伸長すると予想される。材料の需要をけん引しているのは、市場の70%を占める基板、パッケージング材料、CMPの需要拡大である。従来ではMEMSデバイスの製造には、中古製造装置、あるいは6インチラインなどを転用するケースが多くあったが、近年では量産規模の拡大によって200mm製造ラインを使用するメーカーも出てくるなど、装置メーカーにとって大きなビジネスチャンスが生まれてきている。
 一方、国内市場は05年時点で6000億円程度といわれているが、2010年には1兆3600億円にもなるという。今後、立ち上がりが期待される市場としては、エネルギー関連分野、医療福祉、航空宇宙関連などが挙がっている。これら市場で日本が優位性を確保するには、日本の技術力を生かした高付加価値の製品を投入していくことである。これを実現すべく、Yole Developpmentでは、産学連携のさらなる強化、設計ツール、データベースの共有が特に重要だと指摘する。
 これらMEMS分野における日本の競争力確保の一環として、06年からはNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託・助成事業「高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト」(通称:ファインMEMSプロジェクト)を3カ年計画で進めている。同プロジェクトは小型・省電力・高性能の高集積・複合MEMSデバイスの製造技術を確立することで、先述の2010年国内市場1兆3600億円の実現を目指すもの。併せて技術開発を通じて得られた製造技術に関する知識を集約したデータベースを構築することで、MEMSの商業化を促進することも大きな目標として掲げられている。

日本のMEMS産業化に向けて






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