「産業タイムズ社ホームページ」へ
Copyright
Semicon-News
2008年6月4日 水曜日
半導体フォーラム セミナーのご案内



Semicon-News Headline


産業タイムズ社 定期刊行物
産業タイムズ社 書籍のご案内

ご購読お申し込み

ご意見などはこちらから



動き出したDRAMの合従連衡

 技術力武器に台湾勢との提携加速
 4グループに収斂か

 エルピーダ、ハイニックス半導体、マイクロンテクノロジーを軸にDRAM再編に向けた動きが本格化してきた。従来の提携・盟友関係を破棄してまでの仁義なき戦いが開始されようとしている。サムスン電子は唯一、積極増産で既存メーカーの追い落としを図る。ポイントはコスト削減の切り札とされる微細化技術力だ。それを武器に、大手企業をバックに持ち、比較的資金力も豊富とされる台湾勢を中心とした下位メーカーの自陣への囲い込みにより、今後の主導権争いを有利に進める戦略だ。

 一方、市況も潮目の変化が見られ、最悪期から脱しつつあるようだ。
 2006年暮れから急落した製品価格は、08年1月に入り、512Mビット品のスポットが1ドルを割り込むなど泥沼の様相を呈したが、4月以降、スポット価格が反発、大口価格も反転に転じている。
 台湾勢をはじめ、旧正月をきっかけにしての生産調整や、大手半導体メーカーでも設備投資を大幅にカットするといった動きが鮮明になったことで、ボードメーカーやパソコンベンダーたちの目先の市況感が引き締まったと見られる。また、エルピーダが4月初めに製品の値上げを決めたことも反転のきっかけとなったようだ。
 いずれにせよ、製造原価を割り込んだ状態で、作れば作るほど赤字が拡大していったDRAM各社の体力がもはや限界にきていることを如実に物語っている。足元の業績を見れば一目瞭然だ。
 台湾勢の業績は08年1Qから軒並み悪化している。パワーチップの360億円を筆頭に、ナンヤやプロモスも230億円前後の赤字を計上、2Qも多少の改善を見込みながらも軒並み損失覚悟だ。大手といえども安泰ではない。キマンダは売り上げより赤字幅(08年1〜3月期の営業損失が720億円)が多いという、まさしく危機的な状況だ。コスト削減が最も進んでいるとされていた、非パソコン向け高付加価値タイプのDRAM比率の高いエルピーダですら240億円(07年度)の赤字となった。
 その市場シェア、技術力で群を抜くサムスン電子は別格にしても、2番手のハイニックス・プロモス連合、そしてエルピーダ・パワーチップ・キマンダ連合、マイクロン・ナンヤ連合の4グループに収斂してくるとみている。いずれのグループも単なる技術提携にとどまるのではなく、生産部門にまで一歩踏み込んだ提携を模索している。
 きっかけは、マイクロンと台湾ナンヤテクノロジとの技術提携ならびに共同生産とみる。それまで、ナンヤは独キマンダからDRAMの技術供与を受けるとともにイノテラという生産子会社を運営。にもかかわらず、ナンヤはキマンダのトレンチ技術に微細化の限界を感じ、市場シェアでも優位性を失いつつあった同社とのビジネス提携を見直し、マイクロンに乗り換えたのだ。
 ここで、エルピーダもすぐに動いた。キマンダと2世代先の30nm世代DRAM製造プロセスまでの共同開発に合意したのだ。最大の目的のひとつは、キマンダ側の開発力にあることは想像に難くない。これまでDRAMの微細化をリードしてきたエルピーダにとっても次世代の技術開発を効率的にスピーディに進めるためには、さらなる技術エンジニアの拡充が急務となっていたからだ。

DRAM企業の提携相関図






© Copyright 2008 Sangyo Times, Inc. All Rights Reserved