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2008年12月10日 水曜日
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半導体商社、太陽電池市場に熱い視線

 全網羅の総合商社、周辺視野の半導体商社
 水面下で参入検討段階

 米国サブプライムローンに端を発し、リーマンショックで世界景気減速に拍車がかかる中、半導体および液晶市場にも確実に影響が及び始めた。これまで半導体商社業界では、車載分野、産業機器分野をターゲット市場とする傾向が強く、当然今後もターゲット市場であることに変わりはない。しかし、100年に一度ともささやかれる世界同時不況の前には、自動車と言えども減産を迫られる有様だ。こうした中、半導体商社各社が熱い視線を注ぎ始めているのは、太陽電池市場。この分野は、総合商社の牙城と言える。つまり、川上の原材料から発電所など川下のインフラ整備まで、総合力がなければ展開できない分野である。また、数十年もの長期保証が要求されるため、不良品があった際などのリスクを想定すると、かなりの企業体力が問われることにもなる。

 実際に、太陽電池分野で主力商社として浮上してくるのは、住友商事、三井物産、伊藤忠商事、三菱商事などそうそうたる企業群だ。これらの総合商社は、太陽電池向けの材料・装置販売のみに留まらず、発電所など川下のインフラまで含めた一気通貫のソリューション展開を図っている。住友商事は同事業ですでに10年近い実績を持つほか、三井物産でも太陽電池パネルの取り扱いを早くから行っており、強固な地盤を構築している。最近では三井物産がスペインのスパニッシュハイドロ社が持つ太陽光発電所を買収するなど、川上から川下まで総合力の勝負へと突入している。
 これまで太陽電池市場は、補助金制度など国のバックアップが充実している欧州など海外で急速な伸長を見せていた。そのため、海外で豊富な販売網を構築し、なおかつ企業体力もある総合商社が展開できるビジネスだった。しかし、ここに来て、日本でも福田康夫前首相が提唱した「福田ビジョン」を契機に、2005年度で終了していた住宅用太陽光発電システム設置への国の補助金制度が復活。住宅1戸あたり約20万〜30万円の補助金が支給される体制が整ってきた。
 これにより、今後、家庭への太陽電池パネル普及に弾みがついてきそうだ。そうなればエネルギーの制御系インバーターなどでパワー半導体やその他ASICなど、太陽電池の周辺部分に半導体のビジネスチャンスが生まれるのではないか、太陽光発電量を表示する家庭用システムなど新たなアプリケーションが生まれるのではないかと、半導体商社各社が水面下で調査を含め検討を開始している。まだ具体化している事例はないが、現在、本当に参入するメリットがあるか否か見極めているというのが本音のようだ。
 各社にヒアリングしたところ、大半の商社が同市場に興味を示していた。「調査対象とし、前向きに検討を進めている」「太陽電池分野で強いお客様もあり、既存の手持ち商材を拡販できないか検討中」「周辺の制御系ICで参入できないか」など、さまざまな反応があった。中には台湾などアジア地域から、「日本の住宅用、発電用に販売してくれないか」とのオファーを受けている事例もあった。しかし、住宅用や発電用は半導体商社にとって未知の分野であり、リスクを冒してまで手がけるべきなのか、慎重に見極める動きもある。






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