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LED照明 参入メーカー急増

 照明用白色LED市場 5年で10倍に
 演色性や放熱対策など技術課題山積
 横断的・緊密な連携が不可欠

 省エネ意識の高まりを背景に、LED照明事業への参入が急増している。これまで蛍光灯や白熱電球を手がけてきた照明デバイスメーカーはもちろん、照明器具や電気設備業者、ベンチャー企業までが相次いで参入。低迷する半導体業界にあって一大ブームを巻き起こしつつある。用途に応じて幅広い製品開発が可能なため参入はさらに増えそうだが、より一層高い品質を実現するためにクリアすべき課題も多い。

 LED照明は、約10年前から足元灯などを皮切りに商品化が始まったが、ここにきて白色LEDチップの発光効率が100lm/W以上に達し、低価格化が進んだことから一気に事業化が進展している。街路灯などの屋外照明をはじめ、ダウンライトやスポットライト、蛍光灯型といった室内主照明までラインアップが広がってきた。
 矢野経済研究所によると、2008年の照明用白色LED世界市場規模は402億円(約3.3億個)となり、白色LED世界市場3440億円(190億個)の約12%を占め、04年の50億円から8倍に成長した。これが13年には10倍の4130億円、18年には7080億円へ、爆発的に成長すると予測している。
 こうした状況に対し、パナソニック電工、東芝ライテック、NECライティングといった国内照明デバイス大手はもちろん、ロームやシャープといったデバイスメーカー、照明器具メーカーが相次いで参入。産業用照明や特殊照明といった隙間を狙って電気設備業者やベンチャー企業も事業化に乗り出し、群雄割拠の様相を呈してきた。
 豊かな将来性とは裏腹に、今後解決すべき課題も多い。現在の照明用白色LEDは、電球色LEDを除き、青色LED+YAG蛍光体を用いているケースが大半だ。この場合の演色性はRa70そこそこ。明るさだけが求められる用途ならいいが、室内の主照明に用いるには不十分。色温度を含めて改善が求められる。
 加えて、LEDは点光源であるため光の直線指向性が強く、モジュール設計を誤れば光が十分に拡散しない。一定の照射距離が必要な用途には好都合だが、基本照度をとるベース照明には向かない。今後チップの高輝度化が進めば、これまで以上に光を拡散させる工夫が不可欠だ。また、LEDチップが発する熱対策がきわめて重要。この放熱性次第で照明器具の寿命が決まる。LED照明器具は、輝度が70%に低下するまでの時間を寿命と定めており、寿命4万時間をクリアする必要があるが、電源回路に大きな熱ストレスが掛かり続けるとコンデンサーなどの消耗が激しくなる。
 照明器具各社は、LEDモジュールへのアルミ放熱板実装、照明モジュール筐体へのアルミダイカスト採用、電源回路の最適設計(部品間の距離をとって熱ストレスを少なくする)など工夫を凝らしているが、さらに長寿命化するには部品自体の性能向上が必要だ。
 さらにいうと、将来性豊かな市場を狙って照明器具とは名ばかりの粗悪品が出回っており、業界の健全な発展を阻害している。「LED照明と白熱電球・白熱灯はまったく別物。単にソケットに挿しかえるだけではだめ」(LED照明メーカー)で、電源や安定器をLED照明専用に変える必要がある。照明器具の安全性を規定した「電気用品安全法」では、LED電球や蛍光灯型LED照明は規制対象外だが、これに用いる電源は規制対象だ。ユーザーは、価格の安さだけに惹かれてはいけない。






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